Chiptune

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ちょっと興味持ったんでChiptuneで検索すると、かなりのサイトが引っ掛かる。不勉強だったけど、Chiptuneというよりスーパーマリオか何かをHipHopの連中がサンプリングして使ってるのとかがイメージにあって、純粋なChiptuneはアングラなのかと思いきや、けっこう普通の音楽ジャンルとして認められてるっぽい。国内でもメジャーデビューしてるYMCKとかも居て、サイトで視聴出来るので聴いてみたところ、いわゆるテクノを通り越して完璧にそういう音で楽曲が作られていたりしてるのにポップな曲に仕上がってたりして、ちょっとビックリした。(それにしてもコーラスの重ねがすげー) 滅茶苦茶チープな音にJazzやPOPが混じってて不思議な感じ。あとスゲーと思ったのが公開されているPV。普通に生映像じゃなくてファミコンみたいな画像でPVが作られてて、凄い徹底してるなと思った。

Starlight

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ちなみに公式サイトで過去音源(自主制作盤)とかも聴けるが、さすがにそっちはモロにファミコン音源にボーカルかぶせましたという感じで、モニターで聴くとちょっと耳が痛くなる感じがする。(ん?こっちが本来の姿か?) 普通の音でやったらどうなるか聴いてみたい気もするけど・・・。



ジャンル的には聴いた事くらいはあったし、いわゆるファミコン音源(80年代のゲーム機なんかに入っていた音源)を使って作る、テクノの一派。という程度の知識はあったんだけど。
楽曲という観点からジャンル分けされているわけではなく、あくまで「音源」の観点からのみで分類されているジャンルらしい。(だから楽曲としては何をやっても良い?)
興味持ったついでに少し勉強してみた。



音源

ファミコン音源(リコー製2A03)
 音源としてはデジタル音源でEG/フィルター/LFOが無い。

波形として選択出来るのが以下
・矩形波(Pulse) 2ch
デューティ比の変更が可能。(12.5%、25%、50%、75%)
AMPというかボリュームが15段階。
・三角波(Triangle) 1ch
ボリュームの調整は不可能。
4ビットで記録されているため、独自の音色となっている。
・ノイズ 1ch
疑似ホワイトノイズ、短周期ノイズが選択可能。
周波数変更が可能
・DPCM 1ch
6bitのデルタPCM音源
再生時に音程の変更を16段階で変更可能(音階でCDEFGABCDFGACEGC)

うわっ、こんなシンプルな音源なのか。という感想。
AMP EGが無いので、ひたすらボリューム操作が必要というもの凄い仕様。
(だからピーとかポーとか鳴るイメージがあるのかな)
それを1音1音設定するわけだから、相当手間が掛かりそう。
逆に言うと、1音1音にADSRがつけられると考えても良いかも。
他にもPC等に内蔵されていたFM音源(4OP)なんかも対象になるらしい。
(そういえばDnBとかでDX100とかDX27とか4OPのFM音源を使うの流行った時期もあるなぁ)



手法としては厳しい音数制限から色々とテクニックがあるようだ。

・高速アルベジオ
普通より高速でアルペジオを行う事で、1音でコード感を表現する。
・疑似ディレイ
AMP操作でディレイ感やリバーブ感を出す。
・ディチューン
これ普通にシンセの音作りでも使うテクニック。複数の波形をちょっとチューニングをずらして重ねる事で音にコーラス感というか厚みを持たせる。
・ベースの音域ジャンプ
ベースの休符部分を使って高域を鳴らし、コード等の補強に使う。



また機材としては
・ソフトでエミュレート(エミュレータ、VSTプラグイン)
・波形を読み込んで利用(MODトラッカーや、サンプラー等)
・実機にMIDIインターフェースを装備して、そのまま楽器として利用する
という方法がとられるようだ。





Chiptuneのアーティストを調べていたら、muzieのアーティスト紹介で使用している楽器欄に「GAMEBOY」とか書かれててちょっと笑ってしまった。もう全然「Casio Tone」とかに拘ってる人たちが普通に見えてきた。