Contact

久々に映画「コンタクト」を観た。

原作は「カール・セーガン」。どっちかと言えば、理屈をこねくりまわすタイプのSF作家ではない。天文学の博士でもある。それ故にというか1997年の映画だけにというべきか、SFとは言ってもSF的な特異性は無く、今普通に起こるかも知れないように描かれている。いかにもSFと言った理屈っぽさや哲学ではなく、エンターテイメントの枠の中で人間ドラマと天文学のロマンが基軸になっている。(名誉のために言っておくとカール・セーガン博士はNASAのSETIプロジェクトの指導者を務めた人物ということで、ホンマもんです。)
うーん、いい映画なんだけど、なんか、、何て言うか、、、消化不良というか、、、物足りない。
ジョディ・フォスターの演技は素晴らしいのだが、「孤独な学者」としては少し美人過ぎるのも原因かも。
配役はちゃんと個性あふれる感じなのに、ヒューマニズムに寄りかかって鮮烈さを失っている事もマイナスポイントか。純粋な未知との遭遇を描きながら科学と宗教という古典SFで語られ尽くしたと思われるテーマをも今更掘り下げるなど、重いテーマも含んでいる。だがテーマが深い分、ハリウッド的なエンターテイメントが仇になった感じ。
あとSFっぽいぶっ飛んだ世界観が堪能できないのも、物足りなさの一因か?個人的にはバカっぽくなっても好き放題やった「フィフス・エレメント」とか、あえてバカ系スペオペの「ロスト・イン・スペース」とかの方が好感度高いかも。。。

もうちょっと泥臭い感じで180分の長編とかだったら面白かったかも知れない。
ワームホールのシーンだけは2001年の映像より今風。
でも、短いし、強烈なトリップ感も無い。

さて、せっかくのお休みだから、これから「フィフス・エレメント」と「ロスト・イン・スペース」も観ますか。
途中で寝る可能性は高いですが。