WebOSとか

最近のAjax OS周りの動きを見ていると、コンピュータの歴史を思い出してしまう。

結局、単純な発想でWebベースでOSが動く→OSに関係なくWebで仕事できるじゃん。
みたいな。
あれ、昔OracleあたりでNCとか言ってなかったっけ?・・・
近いところでは、シンクライアント、メタフレームとかも同じ発想だよね?


・・・

大昔の話になっちゃうけど、IBM汎用機の端末のエミュレータである3270エミュレータが沢山存在して、端末用途でIBMの端末をエミュレートすることで自社製品を売っちゃおうって動きがあった。
つまり、新しい機械を売るのに、一から作るとアプリの整備とか大変だから、既存のアプリも動くようにしてしまえば、それの顧客も掴めるって発想。

もう一つあって、ゲームコンソールなんかではアプリが動かないってのがあって、ならば複数のハードウェアの上に互換性のある環境を作っちゃおうって動き。広意でOSなんかもこの範疇に入る。(INTENTとか、JAVAとかはモロこの発想あるね)

どちらも基本的にはハードウェアなり、システムなりの固有な環境に依存している部分(エミュレータは逆の発想で、既存の標準環境を乗っ取る試み)を排除してしまえば、あとはそのプラットフォームをベースにして、いかようにも展開できるっていう意図がある。

ま、現状は数で勝るWindowsが標準環境となっているので、いかようにも展開できる状況なんだけど。これをOSによる囲い込みだと判断すれば、Microsoftは最も上手くやった。(結果としてハードウェアベンダーは独自の優位点をベースにシェアを伸ばす機会を失った。日本だとPC/ATアーキテクチャに対する優位点を失ったNECのPC9801はモロ負け組になったよね)

あれもこれも含めて、コンピュータの世界では昔から、上位レイヤの標準を握れば勝ち組になれるってのがあって、現状は上位レイヤから攻め込め=WebOS、Java等、互換性で奪い取れ=Microsoftという構図になっている気がする。

それを見て、汎用機→オフコン→ワークステーション→PCっていう今までのダウンサイジングの動きと同等な次世代の世代交代を狙っているんだな。という事を思い出した。。で、Ajax OSがそれの一つにも見えるんだな。

最終的には、Ajax OSは既存の環境に対してコストなり、何らかの優位点を見いだせないと負けるという事と、仮に勝ったとしても、コンピュータの負荷は増加するという事。
#今のPCをネイティブアセンブラだけで操ったら、滅茶苦茶高速になると思わない?


・・・ということで、最終的には「とても不毛な戦い」にみえてしまう。

ま、登山家の「そこに山があるから」という理論に従うならば、「そこに新しい環境があるから」という事も納得だけど。