アラン・ケイのiPad評

Togetterのまとめサイトで、かのアラン・ケイがiPadをなかなか高評価しているらしいというのを見ました。

アラン・ケイって言ったら、例のダイナブック構想の人です。今のパーソナル・コンピュータ、いや、MacやWindows等を含んだ全てのGUI環境のご先祖様を生んだ Xerox パロアルト研究所で、ユーザーインターフェースやオブジェクト志向という現在では当たり前の概念を作った方ですね。
当時のコンピュータが大型機をはじめとして、いわゆる個人では扱えなかった時代に、個人の思想をサポートする道具としてのコンピュータ(パーソナル・ダイナミック・メディアとか言う題名の論文にまとめてた気が・・・)を考えていた方ですので、iPadについて道具として評価する一方で、その機械で使う事を想定した言語環境のSmalltalk、Squeak等の開発を指揮した方でもありますので、それ自身でプログラミングが出来ない点は辛口な評価になったようです。と言ってもあくまで学者さんであって、専門プログラマーでは無いのですが。
アラン・ケイがパロアルト研究所で夢見たDynabook、そして当時の技術でそれらしい環境を作ったAlto、そしてそれを見て、それを実際に使える道具として作ろうとしたスティーブ・ジョブスが作ったLisaやMachintosh・・・途中PC-100とか、ダイナウェア、ジャストシステムが目指したGUI環境とかも挟みつつ・・・同じ夢を追いながら実現までかなりの時間を要した、ビル・ゲイツのWindows・・・そしてiPad。これらの点を線で結ぶと、未だにDynabookを追っているように見えるのが何とも不思議ではありますが。

そのアラン・ケイがiPadを評価しているというのは、なかなか面白いなぁと思ったり。

未だに次の思想が見えてこないのが凄いですが。(あ、もしかして、ユビキタスとかってその視点からの構想?)


ちなみにアラン・ケイのDynabookと、ノートPCのDynabookは全然別のモノです。